3/3 ~ 3/12の注目AIニュース
- Holidayスタッフ
- 3月10日
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更新日:3月31日

中国発の汎用AIエージェント、Manus発表
中国のスタートアップであるManusAIが、現実世界の複雑なタスクを自律的に処理できる汎用AIエージェント「Manus」を発表しました。
Manusは調査、分析、レポート作成だけでなく他にも様々なユースケースすることができ、GAIAベンチマークでOpen AIのDeep Researchを超える性能を出しています。
現在は招待コードを持っている人のみが利用できます。
OpenAIが複数の高額エージェントを計画しているという噂
OpenAIは、一部の投資家に対し、「高収入の知識労働者」向けに月額2,000ドルでAIエージェントを販売する計画を発表しました。また、ソフトウェア開発向けのエージェントを月額10,000ドルで提供する予定であり、博士レベルの研究エージェントは月額20,000ドルになる可能性があると伝えられています。
OpenAIが開発者向けにAIエージェント開発用ツールをリリース
OpenAIは開発者がAIエージェントを容易に構築できる新たなツール群を発表しました。新たにWeb検索やファイル検索、コンピュータ操作などの機能が統合されたAPIや、複数のエージェントをワークフローを構築・管理しやすくするためのAgents SDKなどが提供されています。これらのツールを使うことで、開発者はAIエージェントに必要な機能の多くを自前で実装することなく、効率的に開発を進められるようになります。
OpenAIが小説執筆などの創作力に優れたAIモデルの開発を示唆
OpenAIのCEOであるSam Altman氏はXで、新たに開発したAIモデルが「創作力に非常に優れている」と発表しました。アルトマン氏は、このモデルが「AIと喪失」をテーマにしたメタフィクションの短編小説を執筆した例を公開し、「AIによる文章で初めて本当に驚かされた」とコメントしています。これまでOpenAIは数学やプログラミングなどの分野に注力してきましたが、今回の発表は創作分野における大幅な進化を示唆しています。リリース時期は未定とのことです。
Google検索にAIモード登場
Googleは、検索エンジンにおける新機能「AIモード」の試験運用を開始しました。この新しいモードは、従来の検索結果に代わり、AIが生成した包括的な回答を提供することを目的としています。ユーザーは、検索結果ページ上部の「AIモード」タブを選択することで、AIによる詳細な回答を得ることが可能です。
*現在は一部ユーザーのみが対象となっています
Google が Gemma 3を発表。単一の GPU・TPU で実行できる中で最も高性能なモデル
Google DeepMind が新たなAIモデルGemma 3を発表しました。従来の大規模AIと比べ、PCやスマホなどのデバイス上で軽量かつ高速に動作し、140言語対応・画像や動画の解析も可能です。軽量なモデルでありながら、OpenAIのo3-miniを上回った性能を誇るとされています。
Cursorが史上最速で成長したSaaSに
CursorというAIコードエディタが創業から21ヶ月でARR $100Mを達成しました。
一方競合も多く、よく比較されるWindsurfというAIコードエディタの最近の進化も激しかったり、最近リリースされたClaude Codeも開発者の中で比較対象となっています。
Mistral AIが世界最高のOCRモデルを発表
Mistral AIが高精度のOCRモデル「Mistral OCR」を発表し、APIでの提供が開始されました。Mistral OCRは、主要なOCRモデルであるGoogle Document AI, Azure OCR, Gemini, GPT-4oなどをベンチマークで圧倒しています。特に、画像・数式、表などを含む複雑なレイアウトも読み取ることができ、OCR後のデータから高精度で内容を復元可能です。また、精度だけでなく、処理速度も他モデルよりも圧倒的に高速です。
AlibabaがQwQ-32Bを発表。DeepSeek R1の知能レベルに匹敵するオープンウェイト推論モデル
320億パラメータでありながら、6710億パラメータのDeepSeek R1に匹敵する性能を実現したQwQ-32BをAlibabaが発表しました。
2段階の強化学習トレーニング(第1段階では数学とコーディング特化の強化学習、第2段階では一般的な推論能力を向上される強化学習)により、数学・コーディングの性能を維持しつつ全体の知能向上を実現しています。
今後の展望として、より強力な基盤モデルとスケールされた強化学習を活用し、汎用人工知能(AGI)を目指しています。
AIエージェントによるコーディングを委ねる「Vibe Coding」
著名なエンジニアが「Vibe Coding」という概念を提唱し、スタートアップのソフトウェアエンジニアの間で話題になっています。コードの95%以上がAIによる生成というスタートアップも珍しくないくらい、主流になりつつあります。
ゼロベースでソフトウェアを作る時はAIによるコーディングの恩恵を受けやすい一方で、プロダクトマーケットフィットした後は本格的なシステムエンジニアリングが必要となり、その際はコードを読む力やデバッグする力が引き続き必要となります。今後エンジニアに求められる能力としては、「何を作るべきか」というプロダクトに関するセンスや、あるいは質の高いコードを選択・評価できる基礎能力などが挙げられています。
Claude Codeの半分のコードはClaude Codeで書かれている
2/25に発表されたAnthropicのClaude Codeは、開発者の生産性を大幅に向上させるツールとして注目を集めています。実際に、Claude Codeのコードの半分はClaude Code自身によって書かれているとされており、AIがAIを開発する時代の到来を示唆しています。一方で、価格の高さや特定のタスクにおける制約などの課題も指摘されています。
政府、AI新法案を提出—罰則なしのリスク対応に実効性の疑問も
政府はAIに関する新法案を国会に提出しました。技術革新の促進とリスク対策の両立を重視し、罰則は設けず、悪質な事業者名を公表する形で対応する方針です。しかし、専門家からは実効性に疑問の声も上がっています。AIの発展に伴い、偽情報の拡散やサイバー攻撃などのリスクが指摘されており、政府はこれまでガイドラインで自主規制を促してきましたが、より強力な対策が必要と判断しています。新法案では、犯罪利用や人権侵害の調査、事業者への指導・助言、悪質事業者名の公表を可能にします。
金融機関のAI活用実態調査—業務効率化が進む一方、課題も浮上
金融庁は、金融機関におけるAI活用の実態や課題認識について調査を実施し、結果を公表しました。調査対象の130社の9割がAIを業務に活用しており、生成AIは文章の要約や翻訳、資料作成など一般社員向けに利用されていることが判明しました(7割強)。一方、AI活用の課題として、社内データの質と量の確保や顧客の個人情報管理の難しさが指摘されています。
ふくおかFG、地域金融機関で初めて米OpenAIと連携
ふくおかフィナンシャルグループが、業務効率化のためにオープンAIと連携し、社内エンジニアの支援やAI活用を強化する取り組みを開始しました。
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